夏が過ぎ、日々青さを増す空と西洋アサガオ、

いつものように秋の花が咲いていて、そこに犬が居る。

小さすぎて、どこにいるか判らないことも多いけれど。

カマキリと犬、おなじみの光景が繰り返される
ただし、こちらは、物凄く動作が速い。まるで早送り映像の如く。
(動画も撮ったのでそのうち…)

アサガオは日暮れになっても開いていて、空には鰯雲が広がっている。
日暮れが速い。
午後五時を待たずして陽が外れ、ストンと闇が落ちてくる。

いつもの道を、

白黒の犬が歩いている。

とっとことっとこと歩く小さな犬が、

時折、振り返って、私を見る。かつて、アナがそうしていたように…
これ以上無いというくらいにヘラヘラした顔をして。

去年の今頃は、特に暮れてからの欝が凄まじく、泣いてばかりいたな…と。
アナ、ごめんよ、忘れたわけじゃない。
墓前の挨拶時間も、いつのまにか儀礼的になってしまった。
時々、水を供えるのが遅くなるね…
身近で同じ時間を生きているものと、そうでない者との差が出てしまう。
小雪に振り回され、イラつきながらも、時々、犬が居る幸せを感じる。
そんなとき、自分が幸せなことに対する後ろめたさを覚えずに居られない。
「虹の橋で幸せに暮らしている」とか、
そんな、人間にとってだけ都合のいい解釈なんて出来ないのさ…
何かの折りに思わずには居られない。
「もし、一瞬でもオマエがこの世に戻ってこられるのならば…」と。
そんな願望が、小雪とアナの類似点を無意識のうちに探してしまうんだろうな。

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