日本人の気質からすると、「やっぱ、熱帯産だな~」という感じ。
こうして、雄が雌を抱き締め、雌の産卵を刺激する。
その後、ペアは、抱き合ったまま、気絶して水底へ沈むのだそうだ。
その後、雄は雌の産んだ卵を口で運び、泡巣にくっつけ、
稚魚が水平に泳げるようになるまで、寝食ナシで世話をするとか。
いじらしいというか、伊達に派手じゃない辺りがイイ。
人も「カッコばかり」ってのは最悪だよね。
ちなみに、雌は産卵が済んだら知らんぷりがデフォルト。

ビラビラと派手なヒレに改良された雄は、
泳ぐのが下手なので、普段は、のへーっとして過ごしている。

雄に比べると小さいが、ちゃんと産卵できる年に達している。

雌は、大食で、せわしないことこのうえない。

素人目にも、いまにも卵が漏れそうなので、
いきなりだが、ダメ元で繁殖にトライしてみた。

雄も雌の存在で、発情したのか、しきりに泡巣を作っている。
この泡巣で卵が孵化する。

今月の21日のことである。
(ってか、そもそもベタ自体、ついこの前に来たばかりなんだが)
試しに仕切りをとって見ると、雄は雌を威嚇して追いかけまわし、
タマにはつついたりするが、
幸い、生死にかかわりそうな雰囲気ではなかった。
追われても、雌は小柄ですばしこいため、逃れるのは容易だ。
一応、水槽の隅に雌用の待避所は造った。
翌朝、二匹が寄り添うように泳いでいた。
これはっ! もしかして、イケる?




魚も、初めて同士は色々問題があるようだ。
何度かトライする二匹だが、どうやっても、タイミングが合わない。
大きさ的には、丁度いいくらいのハズだが。
たまに、雌が卵を放出するけれど、雄は卵を運ぼうとはしない。
交尾が完了してないから?

瞬間を撮ろうと待ち構える私の目前で、
雄は、自分だけ「く」の字になって沈んで行った。
「浮いてるモノを掴む」のって難しいらしい。
以前、テレビで、マジックの練習として、
「指を滑らかに動かす為、水に浮かせたリンゴを掴む(だったか?)」というのをやっていた。
雌をどこかへ縛りつけておけばいいかも知れん。(←本気にしないように!)

その後、雌が放出した卵を漁る二匹の姿があった。
翌日、二匹の間には寒い空気が流れていた。
水を替える時しっかり見たが、卵は何も残っていなかった。
どうやら二匹で食いつくしてしまったらしい。
雌の腹には、まだ卵が残っていた。
どうせならと、もう一匹のロイヤルブルー雄と組んでみた。
ロイヤルは、素人目にも、ちゃかちゃかした性格なので、
仕切り越しに見合いをしたから投入した。
一緒にしてみると、二匹の様子がマジ闘争モードっぽい。
繁殖期の雄が雌を追い回すのは普通だ。
ウチの池の鯉も、玄関脇の金魚も、その時期は凄まじいものがある。
特に、ウチの鯉はデカイから、「モスラ対ゴジラ」みたいな雰囲気。
ベタは闘魚なので、最悪、相手が死ぬまで攻撃することもある。
しかも、相性が難しい。…らしい。
っていうか、ベタじゃなくとも、例えば、セキセイインコとかも凄いぞ?
雌雄でも、気に入らないと殺してしまう。
やっぱ、気に入らない相手はダメなんだろうな。
威嚇するロイヤル、逃げながらも近寄ろうとする雌…
威嚇とディスプレイは同じポーズだけど、どうも雰囲気が良くない。
そうこうしてるうちに、雌が雄の尾に齧りついた。
これは、どう見ても本気闘争モードだ。
ダメだ… 殺しあわないうちに放そう。
翌朝、雌は卵をダーっと放出し、腹は凹んだ。
「さあ、稚魚だ~」と、盛り上がってた私の気分も凹んだ。
まあ、初めてで成功するってのもアレだろう。
多頭飼いできない魚が増えても困るしさ。←心理学でいうところの「合理化」ってヤツね
こうして自分を納得させ、初繁殖は終わった。
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