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日常の出来事、想いを記します

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日常的でない出来事

 不意の出来事に対して「キャーッ!」
と叫んで倒れる女、あるいは、泣き喚く女。
そして、その後は、駆けて来た誰かに支えられる。

 ドラマなどではありがちなシーンだが、現実にそんな事ができるのは、恵まれた環境に居る人だけだと思う。
「キャーッ!」→ばたっ(現場放棄)→誰かに引継ぎ
それは、代わりに対処してくれる人員が居てこそ、成り立つものだからだ。

 7日の朝、会社へ電話して、仕事のことを聞くと、まだ送っていないとの返事、つまり、今日は確実に手が空いたのだ。
 
 暇は有効に使うべきである。
この場合、延び延びになっていた服製作に当てるべきと判っちゃいる。
 しかし、この一月、全く町外へは出ていない。
車も帰ってきたことだし、家ン中なんかで悶々していられようか。
洋裁<<<愛車とデート
 キモチは、完全に外出モードになった。

 
事件は、そのとき起きた。
普段、人に話しかけられても、ろくに返事もしない父が、戻ってきたと思えば、玄関先で喚いている。
 普通で無いことはすぐに判った。

「手ぇ切ったから、縛るものくれ!」
ひじの内側から、派手に血が滴っている。
どうやら、草刈り鎌でヤったらしい。
 
 元々パニック体質の母は、「そんな急に言われても…」と、うろうろするだけだ。
血を見て、気が遠くなったらしい。

 今に始まったことではないが、ほんと、使えない人だ。
せめて、騒ぐのはカンベンして欲しい。
不安を煽るだけである。

 いつもは、母が騒いでも、原因は知れて居るので放っておく。
「冷たい」と言われようが知ったこっちゃない。
相手は、れっきとした大人である。
経験を積んで、対処できるようになって貰いたいからだ。
 ワケの解らない経験を積みすぎた私は、小心モノであることには変わり無いが、本番には、いたって強い。

 その私も、今回は、流石に傍観しているわけにも行かなかった。
その辺に突っ込んである生地を引っ張り出し、傷のすぐ上と、腕の付け根を縛って止血して、傷口をタオルで巻く。
 うげっ! 切れた腱が出ているよ!
こりゃ、神経も逝ってるかも知れん。

 …とか思ったが、これ以上母がパニ食ったら、収拾が着かなくなるので黙っていた。
 そもそも、父自体が腰抜けである。
どのくらい腰抜けかって、歯医者の椅子に座っただけで脂汗を出し、気を失いそうになり、治療開始を延ばされたほどだ。
 近所に住む歯科衛生士に、あれほどビビりの人も珍しいとまで言われたらしい。

 ここで二人ともブッ倒れたら、私一人じゃどうにもならん。
母は、相変わらずブツブツ言っているだけで、なんの行動も取ろうとしない。
 なんせ、偏屈な父だ。
連れて行こうにも、病院へ行かないと言うかも知れない。
(要するに、病院が怖いのである)

「すぐ診て貰えるし、救急車呼ぶかぁ?」 とか言いながら、病院へ電話を掛けていると「救急車なんて…」とブツブツ言う母。
 救急車なら、問答無用で搬送してくれるという利点があるだろう。

 その偏屈な父も、今回ばかりは、病院行きを即答した。
「救急です。腕を切りました」
(親が聞いているので、「腱も切ってる」とかは言わない)

『名前と住所…何日生まれですか?』
「××の××です。生まれは…日にち? そんなもん判らん!」←切れ気味
 応急処置から電話、母のパニック押さえ、病院搬送まで、私一人でやらにゃならんのに、これ以上要求してくれるな!
っていうか、だいたいの年と、症状判れば十分だろが!

 ちなみに、私は、他人の誕生日など、全く興味が無いので、親も、妹も、元夫の誕生日も覚えてない。
(実は、自分の誕生日さえも、過ぎてから気づくくらい)
「記念日好き」と言われる女性だが、私は極端な例外である。


 父が、血まみれの服を着替える間に、車を出して待機する。
シルビアが帰った余韻に浸っていれば、復帰一日目は救急車かよ…orz

 愛車の、白いムートンが汚れるのは難なので、捨ててもいい用のカバーを掛ける辺り、我ながら冷静っぷりに感心。
 巻いたタオルは血で染まっているが、それ以上は噴出さずにいる。
一応の止血はできているようだ。

 
「一緒に来い!」 母に指示しても、「金を用意しなければ…」と、さらにうろうろ。
「ンなもん、後から持っていきゃいい、さっさとしろ!」
 問答無用で追い立てないと、「(外出用に)服を着替える」なんて言い出しかねない。
(↑ 前例アリ)
そういう私自身、遅く起きて、髪は上げたが寝巻きのままだ。

 
 母を、ようやくリヤシートに押し込めば、肝心の父が来ないときている。
探しに行けば「汗を拭くタオルが無い」とうろうろしている。
「はぁ? なにやってんのよ! さっさと来い!」
台所からタオルを取って持たせる。
 

 はぁ~っ… 
こんなん、二人も連れていくのかよ…
どうか、『もっと大きい病院へ搬送してくれ』なんて言われませんように… 
 
 五分後には病院に着き、父と、付き添いの母を降ろすと、私は家に戻った。
 傷は、深めのリスカ程度だろう。
縫って終わりだ。
(特定の人は↑の手のことに詳しかったりするが、断じて私はリストカッターではない!)

 素人が見て、腱が切れてるなんて判るのか、って?
骨付き腿鶏肉でも買ってきて、調理でもしてみなはれ!
骨でもない、硬い紐状のものが腱だ。
 ちなみに、腱や靭帯は、ちょっとどうかしたら、中々元には戻らない。
 私は、未だに不自由な日々を送っている。
私が両親くらいの年齢ならば、いっそ、諦めもつくものだが。


 家に着くと、玄関前が、殺人現場のようになっているのが目に入った。
 うーん… スプラッタだ。
これを、近所の人でも見たら、大げさな噂が立ちそうだ。
(留守なら通報されそうだ)

 時間が経てば経つほど、血液の汚れは落ちにくくなる。
ホースで流しに掛かったそれは、既にこびりつき始めていた。
 タワシでゴリゴリして、ようやく落ちた頃、近所の人が土産物を届けにやってきた。
 私は、いつものように対応して、その場を流す。

 そろそろ一時間が過ぎる。
遅いな… 他の病院へ搬送されたかな?
 ぼーっと待ってるのも手持ちぶさただし、メダカの水替えでもしよう。

「迎えにきてくれ」電話が入ったのは、二個目のバケツの水を替える途中だった。
 もう処置は済んだんだから、急がなくていいさ。
私は、メダカの水替えを済ましてから、迎えに行った。

 そして、後は、予定通りお出かけ。
私の、日常的でない一日が終わった。
 
 私は、決して、好き好んで仕切るわけじゃない。
責任感が強いわけでもない。
むしろ、無責任な方だと思う。
 単に、人員が居ないだけだ。

できることなら、私も、「きゃーっ!」で、放棄したいものである。

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コメント

お父様、その後いかがですか?
大変でしたね。
冷静なリコリスさん、きっとお父様もお母様も頼りにしています。

こういう時に正確な判断ができ対処できる人は立派です。

  • 2007/08/14(火) 00:20:33 |
  • URL |
  • RUBE #v7JTkits
  • [編集]

ありがとうございます。
鎌の刃が、よく切れるように研いであったのが幸いしたようで、傷口の予後もいいようなのです。
(刃物の切れが悪いと、傷口がグチャグチャになるから、塞がり難い)

懲りない人で、「暇だから」と、翌日から、片手で草刈りして、母にブツブツ言われてますよ。
 こっそり&サクサク行動したおかげで、近所の人にもバレずにいます。 やれやれ…
↑田舎では、これが一番ありがたい

 
夜会巻きコーム 慣れた頃には 夏が過ぎて

「お取り置き」システムというのは、一種の呪法ですな。
一個だけ買う積りが…

  • 2007/08/14(火) 21:22:27 |
  • URL |
  • リコリス #-
  • [編集]

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