本日、二着目完成。
例の、紅のタフタ生地使用。
タフタやサテンなどは、テラテラとした艶があるのが普通だ。
この生地も、片面に金属光沢があった。
迷ったが、普通に考えて、生地は艶があるほうが表だ。
斜めに織り地模様が入っている生地などは、大概、地模様が、生地方向に向かって、右上から左下に向かっている側が表で、この業界では、「ノ(カタカナの)表」と覚える。
バックサテンシャンタンなどは稀な部類で、裏側がテラテラしている。
というのはタテマエで、個人で作る服なんぞ、好きな方を表にすりゃいい。
それなりの場に着る服ならば、テラテラ光る服もいいが、田舎の街着にするには、あまりありがたくはない。
で、艶のない側を表に決めた。
ちなみに、一着目は、黒のサテン地だった。
久しぶりにサテンを扱ったが、どうしようもなく扱い難い。
テラテラ感があるために、ちょっとでも縫い込むと、即、表に響いてしまう。
そういう意味では、シャンタンなどの方が、ボロが出にくくて、扱いやすい。
生地もしっかりしているし。
上のタフタと比べ、サテンの黒は、はるかにテラテラ感が強くて、作った私自身が、既に引いている。
せめて上着を、マットな生地にすれば、違和感が減るんだろうが、悪いことに手持ちがない。
コスプレ趣味の人のサイトを見ると、よく、サテン地や、皮素材が使われているが、一度、間近で仕上がりを見てみたいものだ。
んで、プロの私よりも出来が良かったら凹むが、同業でも、婦人物をやってる人と、紳士物基準の私では、色んな意味で、比較にならないかも知れん。
紳士物の人が婦人物に移行することは可だが、その逆は難しいらしい。
私は両方経験したが、どっちもどっちと思う。
概して、婦人物の生地は、紳士物ほど規格が煩くないので、いいかげんな生地が多いようだ。
格子柄など、生地端で、酷く歪んだものもある。
格子柄は、バイヤス裁ちのスカートが多いのは、デザインだけでなく、上記の理由で、柄合わせが出来ないためじゃないだろうか?
なんにせよ、若い世代の婦人物は、重ね着仕様とかが多いので、季節にもよるが、薄地が主となる。
専用のミシンがあるのかも知れないが、調整も面倒そうだ。
そんなことを思う時点で、たいした腕じゃないということか。

タフタは、生地に張りがあるので、普通の生地のようにフレアを入れると、傘のようなスカートになってしまう。
それは解っているが、この生地は、物凄く余裕があったんで、誘惑に勝てなかった。
オクで生地を見ていると、「たっぷりあります 1m!」とかの説明に出会うことがある。
その度、「たっぷりで1Mって、どんだけぇ~!!」と、突っ込みを入れたくなる。
私の感覚では、「最低着分~原反=たっぷり」くらい?
1Mじゃ、詰めてもタイトスカートがせいぜいじゃん。
一般人は、ナニを作ることを想定して、「たっぷり」表記にするんだろう。
その点、私が常連しているソコは、そこそこの量があってありがたい。
この紅なんて、このセット取っても、まだ、楽にスカートが出来るくらいの量だった。
一昨日、今日は、迷いもあったので、ライバルに譲ってしまったが…
って、このへんで打ち止めにしないと、綺麗な色を見るたび、オクってしまう。
ほとんど、絵の具を揃える感覚だ。
普通地並のフレアを入れた結果、予想通り、妙に広がったワンピになったが、尻の小さい(←前よりデブったが85センチくらい)私が着ると、それなりに見えるから、少なくとも、着ることに対しては、ノーブロブレムだ。
問題は、この地方の冬が、薄地では居られないほどに寒いことだ。

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